中国の知的所有権について その2
例えば、著作権第5章第46条には以下のように書かれています。
「次に挙げる侵害行為があるときは、情状により侵害停止、影響除去、公開謝罪、損害賠償などの民事上の責任を負わなければならない。かつ著作権行政管理部門が不法所得の没収、罰金などの行政処罰をすることができる」
1.第三者の作品を剽窃、盗用すること。
2.著作権者の許諾を得ずに、営利を目的としてその作品を複製発行すること。
3.第三者が専有出版権を享有する図書を出版すること。
4.実演者の許諾を得ずに、その実演の録音録画を製作し、出版すること。
5.録音録画製作者の許諾を得ずに、その製作した録音録画を複製発行すること。
6.ラジオ局及びテレビ局の許諾を得ずに、その製作したラジオ及びテレビ番組を複製発行すること。
7.偽って第三者の氏名を表示した美術の作品を製作し、販売すること。
日本の著作権法と似たようなことが書かれていますが、5番や6番あたりについてはしょっちゅう破られているのでたいして気になりません。例えば少し前までは、映画館にこっそりとカメラを持ち込んで映像を隠し撮りするといったことをやっていました。
また、コンピュータソフトウェアに関しては通常の著作権法とは別個の法律が成立する場合も多いのですが、中国でも例に漏れず
1991年10月1日 国務院より「コンピュータープログラム保護条例」施行
1994年10月19日 国家版権局より「コンピュータープログラム著作権管理に関する通知」発布
1994年12月19日 新聞出版署より「電子出版物管理を強化するについての通知」発布
といった法律や通知が発布されています。しかしまあ、違法ソフトウェアのコピー率が毎年90%を越えている現状からすると、こちらも守られているとは到底言いがたく、法律がちゃんと機能しているかどうかも怪しい状態なのは言うまでもありません・・・。
※近藤丸人『中国著作権法 法律と運用 中国著作権法「理論と運用」&著作権法及び関連法規』
ビクターブックス/ビクターエンタテインメント株式会社1997年
馬暁剛・高華苓編著/近藤丸人監修・翻訳『中国著作権法 法律と運用 著作権案例百析』
ビクターブックス/ビクターエンタテインメント株式会社 1997年
劉波林・許超・孫建紅著/近藤丸人監修・翻訳『中国著作権法 法律と運用 実用著作権知識問答』
ビクターブックス/ビクターエンタテインメント株式会社 1997年
より引用致しました。発行元がビクターってのがさすがといいますか、興味深いですね・・・。
ビタミンアルファ
5月 2nd, 2007 at 21:57:04
>5番や6番あたりについてはしょっちゅう破られているので
店舗を構えて違法DVDを販売しているお店は、最近激減しております。そのへんのメッカと言われてきた信和中心(ビル)もその大きな打撃を受け、いまは2店舗しか残っていません。しかも不定期にしか店を開けません。昨夜も今夜も休業しておりました。
5月 3rd, 2007 at 9:23:43
bobbyさま
こんにちは~
信和のみならず、路上のニセモノDVD/CD売りもめっきり減ってしまいましたね。私はこれは取締りが厳しくなったからというのもあるのでしょうが、ブロードバンドの普及によりダウンロードという手段が一般化したからだと思っています。なのでコピーの蔓延自体は減少していないどころか、むしろ増えたのではないかと予想しています。
もっとも、2005年1月の「古惑天皇」事件の際には、ネットのデータ転送トラフィックが8~9割減少したそうです(笑)
5月 3rd, 2007 at 21:58:25
上海では無法ダウンロード有があり、インターネットカフェでの映画ソフト見放題機能もありますが、路上や店舗で無法DVD販売は極めて盛んです。やはり圧倒的なユーザーはTVとDVDプレーヤーを支持しているのではないでしょうか。
香港でも、いまのように徹底的かつ長期的な税関職員の実力行使取締りがなければ、あっという間に、もとの状況にもどるものと思われます。
5月 4th, 2007 at 17:12:37
bobbyさま
香港の場合、コピーソフトによる年間の損害額が一定の幅で上下しているので、違法コピーそのものが、「高いソフトが買えないからニセモノを使います」・・・といった経済的理由、あるいは著作権・知的所有権に関する法制度の不備といった「一時的」な問題ではなく、すでに一習慣として根付いてしまったと見ることもできるかと思います。つまり、救いようがないと・・・(笑)
しかし、上海も似たような状況なのですね。コピーはなかなかなくならないということでしょうか。